「サービスが便利なのはわかった。でも、実際に何をどの順番でやればいいの?」
前回の記事で法人設立ワンストップサービスの7大メリットをお伝えしました。この記事では、実際の申請手順を5つのステップに整理して解説します。事前に揃えるべきものリストと、多くの人がつまずきやすい3つの注意点もあわせて紹介するので、初めて会社を設立するあなたでも迷わず進められます。
マイナポータルにログインする前に、この記事を一度読んでおくだけで、手続き全体の見通しがぐっとクリアになります。準備から申請完了まで、一緒に確認していきましょう。
ワンストップサービスで申請できる手続きの種類と対象法人
法人設立ワンストップサービスが対応している手続きは、大きく分けて7種類です。ただし、すべての手続きがすべての法人形態に対応しているわけではありません。まずは対応範囲を確認しておきましょう。
- 定款の認証(株式会社・一般社団法人・一般財団法人)
- 設立登記(株式会社・合同会社・一般社団法人・一般財団法人)
- 国税の開業届出等(法人設立届出書・青色申告承認申請書など)
- 地方税の開業届出等(都道府県・市区町村への法人設立届)
- 社会保険関係(健康保険・厚生年金保険の新規適用)
- 労働保険関係(労災保険・雇用保険の加入手続き)
- GビズIDの発行(法人向け行政サービスの共通ID)
合同会社(LLC)の設立は、定款認証が不要なため公証役場の手続きはスキップできます。従業員を雇わない1人会社(マイクロ法人)であれば、労働保険の手続きも対象外になります。「かんたん問診」を使えば、あなたの会社に必要な手続きだけが自動で絞り込まれます。
申請前に準備するもの|マイナンバーカードを含む必須アイテム5つ
法人設立ワンストップサービスを利用するには、申請前に5つのアイテムを揃えておく必要があります。特にマイナンバーカードの有効期限と暗証番号の確認は、事前に必ずやっておきましょう。
- ①マイナンバーカード(有効期限内のもの)
電子証明書が搭載されているカードが必要です。暗証番号(6〜16桁の英数字)も手元に用意してください。 - ②ICカードリーダーまたはマイナンバー対応スマートフォン
PCで申請する場合はICカードリーダーが必要。対応スマートフォンがあればカードリーダー不要です。 - ③定款の原案(Wordまたはテキスト形式)
公証役場への提出前に定款の内容を作成しておきます。会社名・目的・本店所在地・資本金などが必要です。 - ④会社の基本情報(会社名・所在地・資本金額・代表者情報)
申請フォームに入力する内容です。事前にメモしておくとスムーズに進みます。 - ⑤電子署名用ソフト(マイナポータルの案内に従ってインストールする電子署名ツール)
定款の電子署名には専用ソフトが必要です。マイナポータルの案内に従ってインストールします。
法人設立ワンストップサービスの申請5ステップ|流れを完全解説
申請の全体の流れは、大きく5つのステップに分けられます。「かんたん問診」から始めることで、あなたに必要な手続きだけが自動表示されるため、読み飛ばしや漏れが起きにくい設計になっています。
①会社名・資本金・事業目的など基本事項の決定 → ②定款の作成 → ③資本金の払込 → ④登記書類の準備 → ⑤ワンストップサービスで一括オンライン申請(ここから使い始める)
freee会社設立や弥生のかんたん会社設立などのクラウドサービスで「定款・登記書類を自動作成」し、申請だけワンストップサービスで行うという使い方も広く行われています。
ステップ1:マイナポータルにログインして「かんたん問診」を開始
マイナポータル(myna.go.jp)にアクセスし、マイナンバーカードで本人確認ログインをします。トップメニューから「法人設立ワンストップサービス」を選択し、「かんたん問診」をスタートします。設立する法人の種類・従業員の有無・事業内容などを選択すると、必要な手続きが一覧表示されます。
ステップ2:定款の作成・電子署名・公証役場への申請
株式会社の場合、まず定款を作成して電子署名し、公証役場へオンライン申請します。認証が完了すると電子定款が交付されます。合同会社はこのステップをスキップできます。
ステップ3:設立登記の申請(法務局)
電子定款を添付して設立登記をオンライン申請します。資本金の払込証明書など必要書類を電子化してアップロードします。審査が通ると登記完了通知が届きます。
ステップ4:税務・社会保険・労働保険の届出
登記完了後、ワンストップサービスのポータルから税務署・都道府県・年金事務所などへの届出を続けて申請します。各窓口への個別連絡は不要です。
ステップ5:GビズIDの取得で手続き完了
最後にGビズIDを申請・取得すると、今後の法人向け行政手続きをスムーズに行える環境が整います。
見落とすと困る!法人設立ワンストップサービスの4つの注意点
便利なワンストップサービスですが、あらかじめ知っておかないとつまずく注意点が4つあります。特に④は「できると思っていたのにできなかった」という誤解が多いので必ず確認してください。
注意点① インターネット環境とソフトウェアの事前確認が必要
申請にはJava環境や電子署名ソフトのインストールが必要なケースがあります。古いPCや会社支給PCではインストールに制限がかかることも。申請前日ではなく、数日前に動作確認することをおすすめします。
注意点② 一部の手続きは完全オンライン化されていない
2024年時点では、一部の地方税届出において市区町村によってはオンライン対応が完結しておらず、書面での提出を求められる場合があります。事前に対象の市区町村窓口へ確認しておくと安心です。
定款認証→設立登記→税務・保険の順番は変更できません。登記が完了する前に社会保険の手続きを開始しようとするとエラーになります。ワンストップサービスのシステムが順番を管理してくれますが、手動で別ウィンドウから申請しようとしないよう注意してください。
注意点④ 法人口座開設・補助金・許認可はワンストップサービスの対象外
よく混同されますが、法人口座の開設は各金融機関への個別申請が必要です。補助金・助成金の申請、飲食業や宅建業などの許認可も、ワンストップサービスでは手続きできません。「設立登記・税務・社会保険をまとめるサービス」と理解しておくことが大切です。設立完了後に何が必要かをあらかじめリストアップしておきましょう。
まとめ|5ステップで法人設立、あなたも今週末から動ける
法人設立ワンストップサービスの申請は、「かんたん問診」→定款認証→設立登記→税務・保険届出→GビズID取得の5ステップで完結します。マイナンバーカードと基本的なPC環境があれば、土日の夜間でも申請を進めることができます。
事前準備として必要なのは、マイナンバーカードの有効期限確認・ICカードリーダーまたは対応スマートフォン・定款の原案の3点が最重要です。電子署名ソフトの動作確認も、申請当日ではなく事前に済ませておくと安心です。
注意点は「手続きの順番を守ること」「地方税の一部はオンライン完結しない市区町村があること」「ソフトウェア環境を事前確認すること」「法人口座開設・補助金・許認可はワンストップ対象外であること」の4点。これだけ押さえておけば、大きなつまずきなく進められます。
副業法人やマイクロ法人を「早く設立したい」と考えているあなたにとって、今が最も手続きしやすい環境です。準備が整ったら、まずマイナポータルの「かんたん問診」を開いてみてください。
次の記事では、実際に利用した40代会社員の体験談3選と、類似サービスとの比較をお届けします。
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