本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。
つみたてNISAやiDeCoで米国株に資金を投じている方の中には、9月29日の下落を見て「また下げたのか」と不安になった人もいるはずです。ダウ・S&P500・ナスダックの主要3指数が揃って値を下げましたが、下落幅そのものは小幅にとどまりました。その裏側では、長期金利が23年ぶりの水準まで上がり、AI関連株への期待に慎重な見方が広がっていました。何が株価を動かしたのか、3つの理由を順に整理し、積み立てを続ける人が今のうちに確認できるポイントもあわせて紹介します。
まずは資産運用の見直しから
米国時間9月29日に何が起きたか|長期金利の急上昇でダウ・S&P・ナスダックが揃って続落
9月29日の米国市場は、3指数とも小幅に値を下げて取引を終えました。ダウ工業株30種平均は前日比131.59ドル安の51,349.92、S&P500は0.16%安の7,670.84、ナスダック総合指数は0.09%安の26,797.54でした。値動きの幅は目立って大きくはありませんでしたが、背景では複数の材料が同時に動いていた一日です。
最も市場が意識したのは、米30年国債の利回りでした。この日は6営業日連続で上昇し、一時5.61%を超えて2002年以来の高さまで達しています。政府の債務発行が増えていることへの警戒と、インフレがなかなか収まらないことへの懸念が、長期金利を押し上げた形です。株価だけを見ると小幅な下落ですが、債券市場では珍しいほどの急変が起きていた一日だったといえます。
公式発表と市場関係者は、この値動きをどう受け止めたか
連邦住宅金融局(FHFA)のビル・プルテ長官は、住宅ローンの価格づけに使う信用スコアについて、大手信用調査会社フェア・アイザック(FICO)が長年独占してきた仕組みを見直すと発表しました。ファニーメイとフレディマックは、FICOのスコアに加えてヴァンテージスコアも同じ価格グリッドで扱う方針を示しています。この発表を受けて、フェア・アイザック株は26%を超える急落となりました。アナリストの間では、住宅ローン関連コストの一部が下がる可能性を歓迎する声と、規制がいつ他業種に及ぶか分からないという慎重な受け止めの両方が見られました。
一方でAI関連の話題では、生成AI企業アンソロピックの上場目論見書がロイター経由で報じられ、詳しい財務内容が明らかになりました。2025年の売上高は45.9億ドルで前年から10倍以上に伸びた一方、事業損失は29.8億ドルから80.6億ドルへ拡大し、会計上の純損失は420億ドル近くに達しています。想定される企業価値は2兆ドルを超えるとされ、5月時点の9,650億ドルから倍増する水準です。市場関係者の間では、成長の速さを評価する声と、赤字の大きさや事業リスクの説明に多くの紙幅を割いている点への警戒が、同時に語られました。
米国株が続落した3つの理由
この日の値動きを整理すると、下落の背景には大きく3つの理由がありました。いずれも単独では指数全体を大きく動かすほどではありませんでしたが、重なったことで小幅ながら続落につながっています。
理由①30年債利回りが2002年以来の高水準まで上昇したこと
長期金利の上昇は、将来の利益をもとに株価がつく成長株にとって重荷になりやすい材料です。今回は国債の供給増とインフレ懸念が重なり、6営業日続けて利回りが上がりました。金利が上がるほど、株式より国債を選ぶ投資家が増えやすくなる点も、株価の重荷になった一因です。2002年以来という長さは、多くの個人投資家がこれまで経験したことのない金利水準ということでもあり、市場が慎重になった理由の一つといえます。
理由②アンソロピックのIPO目論見書リークでAI関連株への期待に慎重論が広がったこと
上場を目指す企業の実際の損益が明らかになったことで、AI企業への投資熱に対して「本当にこの投資規模は正当化できるのか」という声が市場の一部で強まりました。目論見書には、今後のクラウドや計算資源への投資契約が5,180億ドルにおよぶことも記載されており、投資額の大きさそのものが話題になっています。AI関連銘柄を多く抱える指数にとっては、心理的な重荷になりやすい材料でした。
理由③FHFAの規制方針転換でFICO株が急落するなど、個別の規制ショックが相次いだこと
フェア・アイザックの急落は一社の出来事ですが、規制当局の方針転換が業績の前提を一変させるリスクを改めて示しました。同社は住宅ローンの信用スコア審査で長年高い料率を維持してきましたが、競合のヴァンテージスコアが同じ価格グリッドに加わることで、値上げを続けてきた収益源に価格競争が入る形になります。同社の株価は2026年に入ってから60%を超えて下落しました。個別株の急落そのものは指数全体への影響は限られるものの、規制リスクへの警戒感を市場全体に広げる材料になりました。
なお、この日はクルーズ大手カーニバルが四半期決算で市場予想を上回り、株価が13%超上昇する場面もありました。純利益・売上高・客単価のいずれも過去最高となり、2027年分の予約状況も好調だったことが評価されています。同じ日にフェア・アイザックが急落し、カーニバルが急伸したことは、指数全体の地合いよりも個別企業の業績や規制環境が株価を左右する、選別的な相場だったことを示しています。
積み立てを続ける人が、今のうちに確認できること
一日の値動きに合わせて積み立て額を変える必要はありませんが、今回の材料をきっかけに確認しておきたい点はいくつかあります。
確認①保有する投信・ETFの残存期間(デュレーション)の長さ
長期金利が上がると、残存期間の長い債券や、将来の利益を当て込んで買われている成長株ほど価格が下がりやすくなります。自分が積み立てている投資信託やETFに、どの程度の期間の債券や、金利に敏感な銘柄が含まれているかを一度確認しておくと安心です。目論見書や運用報告書は各運用会社のサイトで公開されているため、月に一度程度、目次だけでも眺めておくと変化に気づきやすくなります。
確認②AI関連銘柄の比率が積み立て先にどれだけ入っているか
米国株の指数は、AI関連の大型株が占める割合が大きくなっています。今回のようにAI企業の財務内容が話題になるたびに指数全体が振れやすくなっている点を踏まえ、自分の積み立て先がどの程度AI関連株に偏っているかを把握しておくことをおすすめします。S&P500に連動する投資信託を積み立てているだけでも、上位に並ぶ大型AI関連株の値動きの影響を大きく受ける構造になっている点は、意識しておいて良いところです。
確認③本日発表のPCE物価指数と、今週の雇用統計の日程
9月30日には個人消費支出(PCE)物価指数、10月2日には9月の雇用統計が発表されます。いずれもFRBの利下げ判断に影響する重要な指標です。直近のコアPCEは前年比3.3%とFRBが目標とする2%を上回っており、この水準が続くのか改善するのかが注目されています。数字が予想より強いか弱いかによって、長期金利や株価が改めて動く可能性があります。
今日から始められる備えもあります
次に確かめたい日程
- 9月30日/ADP雇用者数、個人消費支出(PCE)物価指数(コアPCEは前回前年比3.3%)
- 10月1日/ISM製造業景況指数、新規失業保険申請件数
- 10月2日/9月の雇用統計(非農業部門雇用者数、失業率)
まとめ|金利上昇とAI株への警戒が重なった一日、今週の物価・雇用統計に注目
9月29日の米国株は、長期金利の急上昇、AI企業の目論見書リークへの警戒、そして個別銘柄の規制ショックという3つの材料が重なり、主要3指数が揃って小幅に続落しました。下落幅自体は大きくありませんが、金利と規制という二つのリスクが同時に意識された点は覚えておきたいところです。特に30年債利回りが2002年以来という水準まで上がったことは、これから積み立てを続ける人にとっても、金利の動きを気にかける一つのきっかけになりそうです。積み立てを続ける人にとっては、保有する投信・ETFの金利感応度とAI関連株の比率を確認し、今週発表されるPCE物価指数や雇用統計の結果を落ち着いて見ていく姿勢が大切になります。一日の下げに慌てて売買を決めるのではなく、次の指標発表までは普段どおりのペースで積み立てを続けておきましょう。
今の証券口座を見直すならこちら
本記事は2026年9月時点の情報提供を目的としており、投資・税務等の個別アドバイスではありません。最新情報・個別事情については専門家にご相談ください。また、この記事はAIを補助に利用して作成しています。
参考にした資料
- Yahoo Finance「Stock market today: Dow, S&P 500, Nasdaq wobble as 30-year Treasury yield climbs」
- Bloomberg「US 30-Year Treasury Yield Rises to Highest Level Since 2002」
- Fortune「Anthropic’s leaked IPO prospectus details steep losses, rapid growth」
- GuruFocus「FICO Stock Plummets Over 26% Amid New Mortgage Pricing Regulations」
- GuruFocus「Carnival Corp (CCL) Reports Record Q3 Revenue, Shares Surge」
- Kiplinger「What to Look Out for in Economic Data This Week」


コメント